映論言いたい放題 Film 201 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編

akko：池田さんはもともと大のアニメ好きですが、「鬼滅の刃」のテレビアニメは観ていましたか。

池田：じつは放映中は観ていなかったんですよ。原作が少年ジャンプのマンガじゃないですか。大人になると、もっとコアなアニメに流れて行くというか……。でもすごく話題になったので、さすがにこれは乗り遅れてはいけないと思って後から見ました。

和田：僕はたまたまコロナ禍で、ステイホームの時期にいろんな配信サービスを利用していたんですが「話題の作品だし、観てみようかな」くらいの気持ちだったんですよ。でも、もう観たら最後ですね。ここまで面白いとは思っていませんでした。

akko：同じく。とりあえず観ておこうと軽い気持ちでクリックしたら、もう止まらなくて。気がつけば初日で５話一気に観てしまいました。

池田：ああ、僕も配信サービスでした。それで２日間で全話観ましたよ。

三浦：私は池田さんが余りにも「面白い！」というので、それなら劇場版を観てみようかなと思ったんですが、じつはテレビアニメを全く観ていなかったんです。でもちょうどテレビで再放送されていたので、予習も兼ねて１話ずつ見始めたんですが、途中で録画に失敗してしまって…。

akko：あらら。

三浦：しかもそれが神回と言われている第19回で。ショックで気持ちがめげてしまい、それから何となく遠ざかってしまって、結局映画を観たのは今年の３月でした。

池田：あの「ヒノカミ」の回は本当にすごかったですね。僕は何の前情報もなく観てしまったので余計に衝撃が大きかったです。とにかく動きが素晴らしい。テレビアニメというより、まるで映画を観ているようなクオリティで鳥肌ものでした。

akko：劇場版の方はいかがでしたか。

池田：じつは序盤はあまり乗れなかったんですよ。煉獄さんとか正直変なキャラですよね。

akko：「うまい！」と連呼する場面とか、寒いなあと思ってちょっと引きました。

池田：そうそう。それがまさかの展開で。特に後半はすごかったですよねえ。

和田：その落差にしてやられますよね。それと列車という限られた空間でどうやって物語が進むのかと思いきや、夢を使って世界を広げていくというアイデアは脱帽です。

akko：そうでしたね。まさかこの年でアニメを見て映画館で泣くとは思いませんでした。

和田：炭治郎の強くて真っ直ぐな、家族を愛する気持ちが胸に突き刺さりました。

akko：そもそもが鬼になってしまった妹を救うというところから始まる物語ですものね。

池田：僕はやっぱり最後の戦いのシーンですかねえ。あの動きは本当にすごかった。

三浦：映写の仕事をしていると、見るつもりがなくてもちょいちょい目に入っちゃうんですよね。だから誰がどうなって、どういうオチかというのが分かってしまって。それでもさすがに煉獄さんのあの場面はちょっと泣きました。

akko：この映画、新潟県民にとってはちょっとうれしいキャスティングで。あの「落ちてゆく、落ちてゆく」というセリフが印象的な魘夢役の平川大輔さんは新潟市出身なんですよ。

和田：あの声は耳に残りますよね。

三浦：そうだったんですか。私は個人的には伊之助が好きかな。優しくされるとぽわーんとなるところとか、可愛いですよね。

池田：この映画、本当に映像が贅沢なんです。一瞬しか写らない場面もあって。たとえば鬼滅の隊士が投げ飛ばされたときに服がめくれて背中に文字が見えるとか。そういったシーンを確認するためにもＤＶＤを買う価値は充分あると思います。

三浦：それにしても原作だとまだ３分の１くらいなんですよね。

akko：無限列車は全23巻のうちの7〜8巻のエピソードだそうです。

和田：「遊郭編」は今年中にテレビアニメで放送されるようだし、今後も目が離せないですね。（了）

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