出張放浪記 その18 富山県水墨美術館で横山操をみた の巻

出張放浪記

新型ウイルス感染症流行の間隙を縫い、2020年10月富山へ。日本画壇の風雲児・横山操のリサーチのため、企画展開催中の富山県水墨美術館を訪れた。

神通川のほとりに建つ美術館には広い前庭がある。五福山水苑と名付けられた庭園には立派な池もあり、水鳥がプカプカと浮かんでいた。庭師の方によると、隣接した4車線道路を横切ってコンビニまで散歩に行った鴨がいたそうだ。
佳い話だけど車に気を付けて。

門をくぐるアプローチが素敵
カモさんこんにちは

振り向くと寄棟造の巨大な瓦屋根が目に入った。根津美術館を彷彿とさせる美しい和風建築だ。

美しい瓦屋根

正面玄関を入ると広いエントランスホールがお出迎え。船底天井に間接照明が当たりムード満点だ。
早速チケットを購入して入ろうとしたのだが、その際もぎりの方が、自分でもぎって半券だけを渡してほしいという。なんだかなあ。感染症対策はもちろん必要だが、そこまでしなくて良いのでは?

エントランスホール

水墨美術館と名が付いてはいるが、水墨画専門というわけではなく、広く日本の美術を扱っており、本県ゆかりの横山操、尾竹竹坡、良寛などの企画展も開催している。
展示室はエントランスから奥へと長く続いており、その展示室に沿って廊下が一直線に延びている。その廊下の片面が全面ガラス張りになっているため、芝生の美しい庭園を一望できるのだ。

一直線に延びる船底天井の廊下
なんと芝生に寝転がる人出現!一応外には出られるようになっていたが、やって良いことなのかは不明だ

奥には数奇屋大工の中村外二が手掛けた墨光庵という茶室があり、時期が合えばお茶を楽しむこともできる。

茶室「墨光庵」

富山県水墨美術館
所在地:富山県富山市五福777
電話番号:076-431-3720
開館時間:9:30〜18:00(入室は17時30分まで)
休館日:月曜日(祝日を除く)・祝日の翌日・年末年始・臨時休館日
観覧料:常設展 一般200円、企画展は企画ごとに設定

その後おやつを求めて、評判のたい焼き店「わかば富山店」へ。
ここは、たい焼きをまとめて作る「養殖もの」ではなく、焼き型で一匹ずつ焼く「天然もの」が売りの店で、東京四谷の名店から暖簾分けしたという。
確かに皮は薄くパリパリに仕上がっていて美味しい。その分あんこたっぷりなので、好きな方にはおすすめ。

民藝チックなわかばの包装紙
わかばの天然ものたい焼き

甘味処 わかば富山店
所在地:富山県富山市清水元町2-9
電話番号:076-421-1146
開館時間:9:30〜19:00
定休日:木曜日

和田竜哉 Tatsuya Wada

リバティデザインスタジオ代表。子どもの頃から雑誌・ミニコミが好きで、ライターデビューは高校の学校新聞。以来、グラフィックデザインの傍らフリーペーパーや各種メ...

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